サルカニとWILLCOM CORE 3G激遅問題

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ここのところ低クオリティな考察記事を連発してるが、これもCORE 3Gが遅すぎるから。
あまりに遅くて発狂しそうなので、駄記事を書いてストレス発散ってわけだ。
ということで、チラシの裏を見るような感じで読んでくれぃ。

サルカニってのはこれ→WILLCOM STORE | ★データ通信マメ知識

CORE 3G関連のスレではよく話題に上る、露骨なem○bile批判(伏せてないww)。
で、CORE 3Gが遅いのでブーメランしたとか言われてるわけだが、それはさておき。

このサルカニでは、マイクロセル方式の基地局のカバー力が高いことを、高速道路が空いている(車線数が多い?)と表現している。でもどうも違和感がある。
私の感覚では、

データ通信⇔道路
端末⇔自宅
端末~基地局⇔一般道路
基地局⇔インターチェンジ
MNOネットワーク⇔○○高速道路
ISP(MVNOネットワーク)⇔××高速道路
MVNOゲートウェイ⇔ジャンクション

だと思う。
だとすると、マイクロセルの場合、高速道路が空いているのではなく、そこに行くまでの一般道路とインターチェンジが空いているといった感じだ。
そして、CORE 3Gが遅いのはMVNOゲートウェイでの帯域絞りか、あるいはISP(prin)の混雑なので、高速道路でいうとジャンクションの料金所が混んでいるか、××高速道路が大渋滞ってことだ。

また、データ通信を道路で例えた時にやっかいなのが速度の扱い(厳密には車のスピードに相当するのはRTT、スループットは積載量)だが、それはおいといて、体感的速度について考えてみる。
車の場合、最初に混んでいても、途中から空いて来ればスピードが出せて、体感的にはスッキリする(しない人もいるだろうけど)。
しかし、データ通信の場合はどこかが混んでいれば、全体のスループットがそこのスループットにひっぱられて低下してしまう。
例えば、端末⇔基地局間が混んでいた場合に、最初は遅いが途中から爆速になるなんてことはないわけだ。

で、サルカニに話を戻すと、Willcom曰く、「サルは道路が混んでて遅い、カニは空いてるから速い」。
だが、実際は「サル(em○bile)は一般道路が混んでいて、高速道路は比較的空いている。それで遅い、カニ(=AIR-EDGE)はそもそも制限速度自体が低い(デパートの駐車場並み)から全体的に空いてるけどもっと遅い、CORE 3Gは一般道路~ドコモ高速道路間は空いてるけど、prin高速道路へのジャンクションで大渋滞してるから遅い」といった感じか。
まあ、インパクトを狙った広告(ネガキャン)で、かつ分かりやすく道路に例える時点で正確さなんて失われてるわけだが…。

ところで、サルカニ動画終盤にCOREカニ(これはCORE 3GじゃなくてXGPのつもりなんだろう)が出てくるけど、XGPを道路に例えるとどういう状況なんだろう。
マイクロセル+マクロセル方式なので、都会は大量の一般道路(片側4車線とか)とインターチェンジ、田舎は少なめの一般道路(片側1車線)とインターチェンジで交通量に適応するといったところか。
だが、資金不足でなかなかエリアが広がらない=赤字拡大で道路建設が凍結されて高速道路が伸びない…と。
道路のほうはいわゆる道路族とか地元の要望で凍結解除されて建設ってことがあるけど、XGPの場合は道路族や地元に相当するのは何なんだろう。あと、道路は公共事業だがXGP基地局は私企業の資産だから同じようにはいかないだろう。

では、CORE 3Gが速くなることを祈って、さらば。

補足:道路とデータ通信の「スループット」
上記の記事では深く触れなかったのだが、データ通信のスループット(bps=b/s)に相当する量を道路で考えると、重量スループット(kg/s、1秒間に何kgの荷物を輸送できるか)または価格スループット(円/s、1秒間に何円分の荷物を輸送できるか)ではないだろうか。
例えば、片道100kmの拠点間で1tの荷物を1台のトラック(最大積載量4t)で輸送する場合、積み込みや荷降ろしを無視すると、100km/hで走った場合1000kg/3600s=0.277…kg/s。2tだと倍の0.555...kg/s。4tだと1.111...kg/s。
しかし、8tだと1台で1回に運びきれない。
ここではいくつか方法を考える。
1.積載量の大きいトラックにする
2.4t運んで往復し、もう1回運ぶ
3.トラックを2台用意して、同時に運ぶ

1.と3.だと、かかる時間は1時間(帰ってくる時間は考えない、荷物が届けばいいとする)。なので2.222...kg/s。
2.の場合は3時間かかるので0.740740...kg/s。効率が一気に落ちてしまう。
対策としては時速300km/hでぶっとばせば2.222kg/sになるが、警察に捕まるか事故って死ぬのがオチだ。

データ通信だと、1.に相当するのは1シンボルあたりのビット数を増やすというものだ。HSPA(HSDPA/HSUPA)、HSPA+、XGPなどでもこのアプローチは取られている。
2.に相当するのはパケット分割。上位層のパケットが大きすぎて下位層のパケットに入り切らない場合は分割して複数のパケットにして伝送する。
3.に相当するのはMIMOやマルチRF(AIR-EDGEの8x)など。MIMOとマルチRFの違いは「8xとMIMOって似てるよね - AIR-internet-EDGE」に詳しい解説が。
では、高速でぶっとばすのは何だろう?電波はすでに約300000km/s(=光速)で飛んでるし、高周波数やタイムスロットの時間短縮は車体サイズ縮小や車間距離削減に近いし。
まあ、いずれもCORE 3Gおせー問題解消には使えない(そもそも無線部はdocomoなので弄りようがない)んだがorz。

おっと、補足のはずなのにかなり長くなってしまった。ではこんどこそさらば。